Honeymoon

「状況を説明します。３０分ほど前に異常な魔力を感知。マスター、月村すずかさん、私トワがロストロギアクレージングキューブに閉じこめられました。内部及び外部からの破壊は不可能。内部に閉じ込められた者の願いを叶える事のみで解放されます。幸い外部との連絡は取れますので、有用な情報を得ることは可能です」

「アリサちゃん。はい、あ〜ん……」
「こちらの方が美味しいですよ、マスター」
「どっちも元は同じでしょう？　それよりどうしてこうなったのか聞きたいわね」
「え？　アリサちゃんの願いを叶えてあげればこの封印は解けるんでしょ？」
「すずかさん、そうではなくてマスター"が"願いを叶えれば封印が解けるんです。漆黒の魔導師はそう言っていました」
「だからって何で新婚ごっこしなくちゃいけないのよ。すずかやトワと」
「ダメ？　アリサちゃん？」
「……ダメじゃないわよ。て言うか、すずか顔近づけすぎ！」
「ウフ。だってこうするとアリサちゃんの顔が赤くなって可愛いんだもん。ね？　トワちゃん？」
「それについては同意します。その近づけすぎた顔については同意致しかねますが」
「あんた達、くっつくと性格変わるわね」
「だってお互いに負けたくないんだもん」
「はい。マスターを慕う気持ちでは負けられません」
「…………その顔は反則よ」
「「え？」」
「ふ、二人だけで納得するなって言ったの。それよりもここから脱出する方法を考えなさい！」
「そういえば夜天の主からは、"まどろっこしい事抜きにして３人で一発ヤッてしまえば良い"と、アドバイスを受けましたが……」
「あの腐女子は何考えてるのよ！」