Nightmare Before Christmas

「なのは……？」
「――――ウン」
彼女は窓の外を眺めたまま生返事をした。
あの事故から二ヶ月――。
奇跡的な回復を果たした彼女ではあったが、その後遺症は大きかった。
魔力を失い、歩行能力も失い――。
そして"女性としての能力"が備わる前に、その純潔さえも失ってしまった。
絶望の淵に立たされた彼女は虚ろな瞳で青い空を見上げている。
唯一、面会を許されているフェイトではあったけれど、彼女はそれ以上なのはに掛ける言葉を持たなかった。